本とgekijou

書評のようなものを中心としたblog

「ふと枕元で思い浮かべるのが、高田馬場のブックオフ(笑)」

  

「渡なべ」のラーメンもスゴイ

 いっつも新宿から福島に帰ることが多いから、そうすると、新宿のメシ屋には通ずるし、武蔵野館の映画を観ながら眠りこけることができるし、で、いいことずくめなのだけれども、まあそれにしたって脂肪もついて、いつでも酔っ払っているようなこの歳になってからだと、悔やまれるのが、高田馬場のブックオフ。
 ふと枕元で思い浮かべるのが、高田馬場のブックオフなんだよな(笑)。
 地元、福島の半可通のひとと話しているとさ、ろくに古書店も知りもしないで、県内のブックオフの品揃えとかについて、話してっけど、そうじゃないんよ、てめえ地元の古書店も仕切れずになにやってんのか、っていうのもあれば、ブックオフには特殊店舗があって(笑)、江古田と高田馬場と、あとどこだったっけねぇ……。各自でしらべてくれよ。
 高田馬場なんてのは、早稲田の古書通りもめぐって、「洋庖丁」とかでメシも食えるのだったから、つくづく、私としては都合がよかったわけだ。
 あそこはね、岩波文庫の裸本とか、だれそれの全集とかを、平気で二百円とかの値づけで出血大サービスしていたもんだった。
 ブックオフは私は黎明期から知っている、地元に新古書店ができた時のことをありありと覚えているものだけれども、それ以上のカルチャーショックがそこにはあったもんだ。
 あれがなくなったの、本当に文化的損失だと思う。あれ、なくなったんだよね、全部。ほんとすごい話で。さもしい話といえばさもしい話なのは、新古書店の話だからそりゃそうなのだけれども、ひとつの時代の節目だよな。

わが町・新宿

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